ベイビィ☆アイラブユー

ラブリーベイベー編 ☆☆ 19 ☆☆

   

両肘を後ろに引っ張られているから、なんとか完全にシーツへ突っ伏さないでいられた。
膝をついてお尻をセイちゃんへ向けている私。
セイちゃんは私の腕を引っ張りながら、自らの腰を私へと何度も激しく打ちつける。

「あぁっ……、あぁんんっ…」

久しぶりにゆっくりするエッチ。
ものすごく、ものすごく感じてしまう。
後からされるこの姿勢、私は弱かった。

(ああん……もう……)

イきそう、そう思った時、突然セイちゃんの体が離れた。

「んっ、もおっ……」

セイちゃんが抜けた私のそこから、ドっと液体が落ちた。
ボトボト、じゃなくて、本当にドドっと。

「すっげー、詩音。オレ、栓してたみたい」
後からセイちゃんの声。
私はそのままの格好で、動けないままでいた。
「やだぁ、……もうっ……」
昇りつめそうになっていた体が、突然放り出されて焦れる。

「オレは限界があるから、今日はじーっくり詩音と楽しむの!」
セイちゃんの手が私のお尻に触れた。

「あんっ……」

濡れすぎているそこに、セイちゃんの指がすっと入る。
さっきまでセイちゃんのものが入っていたから、指なんて簡単に通してしまう。
物足りないぐらいだ。

「うう、……うんっ…」
「この辺…?ここかな……?」

セイちゃんが私の中を探る。
狙いを決めると、細かくそこばかりを攻めてきた。

「あっ、やあっ!……ああっ」

体がビクンとした。
両手が自由になったので、私は思わず自分の口を左手で隠した。

「この辺かー…」

セイちゃんの指の動きが早くなる。
その動きに合わせて、グチュグチュッて、すごい音がした。
その音は、私から出る音。
(やだあ、恥ずかしいよぅ……)
「あっ、あっ、あ、……ああんっ!」
思わずシーツを握り締めた。
さっきイきそうになっていたから、感覚が戻っていくのはあっという間だった。
(やだ…指でイかされちゃうっ…)

「ダメっ、あっ、やだっ………、あああんっ!」

ガクンと膝が揺れた。
突き出してたお尻。それも崩れてしまう。
「はあ…はあ…はあ…」

まだ呼吸も整っていないのに、セイちゃんが私の肩を掴む。
そして体をひっくり返し、仰向けにする。
「ああ……セイちゃん……」
「まだバテるなよ…これからだって」
セイちゃんが薄く笑う。
「ああんっ!」
私の足を割って、セイちゃんが入ってくる。
抱きしめられる形になって、私もセイちゃんにギュっとしがみつく。

(やだ……気持ちよすぎる……)

イった中はまだ震えているのに、セイちゃんのものを待ち望んでいたみたいにグっと掴む。
「すごい、詩音」
セイちゃんの興奮した声。
それが私をもっと興奮させる。

「ああっ…!だめぇっ……セイちゃんっ……」

セイちゃんが激しく動き始める。
(ああん、あああっ……)
快感が下半身をダメにする。
足の力が抜けて、それなのに私の中は生きているみたいに感覚が冴えてしまう。
「ああんっ、あっ、あっ……あっ……あっ…」
さっき指でされたのとは違った場所。
もっと全部、もっと奥。
(ああん……すごいっ……)

懸命にセイちゃんにしがみついた。
すぐに新しい波が来てしまう、それもさっきよりもずっと強く。
「詩音、……すげー、いい……」
セイちゃんの唇が私の唇をふさぐ。
「んっ、……んっ……」
苦しい。
セイちゃんの肩を掴む私は、指先まで震えてしまう。

「はあ……はあ…はあ…」
セイちゃんも息があがっていた。

一瞬、彼の動きが止まる。
セイちゃんは体を起こし、私と繋がったまま座り直した。
薄っすらと目を開けると、セイちゃんと目があう。
彼の表情は、なんともいえず色っぽかった。
もともと色気があるタイプなのに、今のセイちゃんは女の私から見てもキュンとしちゃう。
「可愛いな…」
そんな色っぽい顔のまま、セイちゃんは言った。
私はクラクラしてくる。
気持ちが高ぶってくると、改めて体が繋がったままだったことを知る。
動いているわけじゃないのに、その部分でセイちゃんの存在を感じた。
(ああ……気持ちいい……)
入っているだけで、良かった。

セイちゃんは私の足を伸ばす。
私は膝と太ももを、グっと掴まれる。
その両方の足をまっすぐにすると、セイちゃんは自分の胸の前に抱きかかえた。
私の中に自分のものを刺したまま、また姿勢を直した。
「あっ……」
挿入が深くなる。
まっすぐ伸びた私の両足をギュっと抱きしめて、セイちゃんが動き出す。
「あ、あっ……ああんっ、あ、あ、あぁっ…」
何度も細かく喘いでしまう。
セイちゃんの動きが、深く早くなる。
(ああ、ダメっ……良すぎちゃう、でも、もっと……)

気持ちが良すぎて変になりそうなのに、もっと求めいていた。
やっと、繋がれてる。
繋がりたくて、仕方がなかったんだ。
(ああん………!)
閉じた目の中、本当に光が走る。
もう、セイちゃんに何をされているのか分からないぐらいだった。

足が閉じているから、余計に感覚が増していた。
セイちゃんのものが、私の一番奥に、何度も当たる。

何度も…

(ああ、イっちゃう……)

多分、叫んでいた。
分からない、声も出ていなかったかも知れない。
セイちゃんの動きに任せて、私は昇りつめた。



「やっぱり私って、エッチかなあ……」

何度目かのエッチが終わり、私とセイちゃんはベッドの上でまったりしていた。
「うん、エッチだと思うよ」
セイちゃんが答える。
「えー?そ、そう思う?」
「うん、思う思う」
私の髪を触りながら、セイちゃんは笑った。
自分でもエッチじゃないとは全く思わないけど、セイちゃんにそう言われてしまうと改めてショックだ。
「……そうかぁ……」
「でも、そんなとこも大好きだけど?」
セイちゃんは体を起こして、ベッドの横に置いてあったペットボトルを取る。

「萌花ちゃんのこと、陸人くんから何か聞いてない?」
「野々村さんのこと?陸人から?」
セイちゃんがキャップを開ける手の動き、そのほんの少し指を曲げる仕草だけでも、私はドキっとした。
本当にセイちゃんの全部が好きなんだなって思う。
「萌花ちゃんはさー、……私と違ってエッチじゃないんだ…」
「へえ、そうなの?」
「うーん……」
「女の子同士でそんな話するんだ?で、詩音は『私はエッチですー』って言ったりするわけ?」
セイちゃんはすごく笑ってた。
「ちょっとー、バカにしないでくれる?そんな風に話してるわけないでしょう?」
自分がエッチってだけでもかなり恥ずかしいのに、そんな風に茶化されると本当にイヤになってくる。

「もういい」
私は ふてくされた。

「怒ってると、またヤっちゃうぞ」
セイちゃんが私を後から抱きしめてくる。
「ええ、ちょっと休憩させてよぉ……」
セイちゃんと私の場合、そういうのが冗談じゃなくなってしまうってのが怖い。

「怒ってる詩音も好き」

「………」
「勿論、笑ってるほうがもっと好きだけど」
「………」
耳元で囁かれてくすぐったい。
だけど、セイちゃんの甘えるみたいな声がたまらなかった。

「オレ、詩音の全部、大好きなんだよな」

ペットボトルを握るセイちゃんを見て、ついさっき私が思ってたこと。
同じことを言われて、また胸がキュンとする。

「……私もだよ」

私は振り向いた。
改めて腕を回し、セイちゃんと抱きしめあう。
「……オレに約束しろ」
「何を?」
「ずーっと、オレの側にいるって」
セイちゃんの髪が私の頬に触れる。
下を向いて、私の肩に顔をつけたセイちゃんの表情は分からない。

「………うん……いるよ」

(絶対……側にいたい…)

会えない時間が増えた今、お互いの存在の大切さを痛感していた。
セイちゃんの裸の背中に触れる。
今、こんなに近くにいるのに、ほんの少しでも手を緩めたらあっという間に遠くへ流されてしまうような気がした。

「約束するよ……」

私は言葉にした。
口に出せば、きっと確かめられる。
そして叶えようと、二人で動き出せる。
それを信じて、私はまたセイちゃんを抱きしめた。


〜ベイビィ★アイラブユー〜
ラブリーベイベー編 終わり☆☆

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