「祐介の友達、…亜美ちゃん、さぁ」
「あ?」
一次会の会計を、とりあえずオレら男たちで割った。
「まあ、まあまあいいんだけどさ…」
超軽いヤツと見た目で思われがちの田所が、財布をしまいながら言った。
「オレは美緒ちゃんがいいなあ」
「ああ、あの派手な…」
田所と『美緒ちゃん』が二人でいる姿を想像した。
「…なんか、お前にピッタリだもんな」
オレは苦笑した。
「そうだろ?オレもそう思う…悪いけど、オレは美緒ちゃんに決めた」
田所は納得して頷いている。
「お前さあ」
もう一人のダチ、小柴がオレに向かって真顔で言う。
「亜美ちゃんのこと、好きだろ?」
「はあ!?」
何だよ、その指摘。
「お前無意識かもしれないけどさ、亜美ちゃんに近付くな〜近付くなって、変なオーラをオレ達に出してるぞ」
「ウソだろ」
オレは全くそんなつもりはなかった。
「そうそう、オレもそう思ってた」
田所も話に入ってくる。
(近付くなオーラって……)
無意識に、出してたかも知れないな、と思う。
亜美とは友達のままでいたいのに、他の男のものにもなって欲しくないとも思う。
自分は束縛されたくないけど、亜美の行動の全てを知りたい。
勝手だけど、それが本音だ。エゴ丸出しの独占欲だと思う。
それに先日亜美と肉体関係を持ってしまってから、あいつが男に抱かれる姿が鮮明に想像できてしまう。
…だから尚更、オレの身近な友達が亜美と付き合ってしまったら、いい気はしない。
今日の合コンだって、あいつへの義理(友情とも言う)で集めただけだ。
「じゃ、次行くか!」
週末はどこも混んでいたが、田所が素早く段取りをしてくれた。
オレ達は6人で2次会のカラオケへ行った。
小柴も田所も乗り気で、合コン自体は極めて成功だったと思う。
亜美の連れて来た女の子たちは感じが良かった。
話し掛けると、ニコニコと笑顔を返してくれる。それに嫌味がない。
勿論亜美も、そうだった。
(…飲みすぎんなよ)
そう思いながら亜美をチラチラ見た。
あいつも調子に乗ってめっちゃ歌ってたけど、その様子に不審なところはなかった。
結局2次会が終わるまで、亜美はごく普通の状態だった。
結構盛り上って、機嫌よくオレたちは店を出た。
ふっと亜美を見ると、目つきが微妙にいつもと違ってた。
(まさか……)
「おい、亜美…」
「しよっ、ねえ、祐介っ」
オレを見て意味ありげに笑う亜美。……またか。
「お…」
「したいーーー祐介としたいーーー」
亜美の声がデカくなる。
「バっ、馬鹿!」
オレは慌てて亜美の口を塞いだ。
「どうした?」
少し前を歩いていた小柴が振り返る。
田所は美緒ちゃんを追いかけてだいぶ先に行ってしまった。
「亜美、どうしたの?」
この子は確か祥子ちゃんだ。
「……あたし、ゆーすけとー、グッ」
オレは亜美を一歩下がらせて、また口を押さえた。
「…なんか、コイツ調子悪いみたい……
電車ヤバいだろ?お前ら、先行ってて…オレが面倒見るから」
一刻も早くみんなを亜美から遠ざけたかった。
この状態のコイツは何を言い出すか分からない。危険すぎる。
勘のいい小柴は察してくれて、腕時計を見てから祥子ちゃんに言った。
「マジで電車ヤバいよ?急ごう祥子ちゃん」
「でも……」
「あいつら親友だから、祐介に任せとけって」
「…じゃあ、…祐介君、よろしくね。亜美、またね」
祥子ちゃんはチラっと亜美を見たけれど、小柴に背中を押されて小走りに歩き出す。
振り返った小柴はオレと目を合わせて、ちょっと意味深に笑った。
(サンキュー、小柴……)
すぐに二人は繁華街の雑踏に消えていった。
(…はあ…)
さすがに疲れる、この展開。
オレの背中にベッタリと張り付いて、亜美は剥がれない。
彼女はとんでもない言葉を口走る状態で、オレは人目を避けるように慌てて路地へ入る。
……当然のように、前回のパターンに陥った。
「もうっ、いい加減にしろよっ!」
自分に言い聞かせるみたいにオレは言った。
2度同じ過ちを繰り返したら、オレはホントに本能のみの馬鹿だ。
深夜のラブホテル。週末で、数少ない空室はすごい高額だった。…予定外の出費。
そんな事も余計にオレをブルーにさせた。
「祐介、ねっ、こっち向いて……しよーよー…」
強烈な勢いで迫りくる亜美に背を向けて、オレはベッドに寝転がった。
(この状態で眠れんのかよ…)
そう思ったが亜美も酔っ払っていたし夜だったし、そのうち眠ってくれるだろうと淡い期待を抱いて、彼女を無視して横になることにした。
「ねーえ、祐介っ……ねぇ〜〜んっ」
亜美はオレの後ろで、べったりと体をくっつけて色っぽい声を出してる。
「もう、オレは寝るから!お前も寝ろ!」
「祐介のけちーー、ばかぁーーー、この★○△☆〜〜」
(なんてこと言うんだよ……)
オレは亜美のこのノリにいい加減ウンザリしてきて、相手をする気にもなれない。
「祐介〜〜ねぇ〜〜」
さっきから同じ言葉ばかりを繰り返す亜美を背中に感じながら、オレは次第にウトウトしてきた。
「……………」
「ゆーすけ…」
「……………」
「ゆーすけー!寝ちゃうのぉ〜?」
耳元の亜美の声がデカすぎてオレは起きた。
体が重い。おまけに妙にあったかい。
亜美がオレの体に圧し掛かっていた。
……オレはハっと目を開けた。
「あっ……あ、亜美!お前!う、うあ!」
オレの体の上に乗ってる亜美は、裸だった。
「さみしいなぁ〜…せっかく二人きりなのにぃ〜〜」
目の前に、亜美の顔があった。
亜美は半目でオレを睨む。
「祐介………」
彼女は一瞬シラフみたいな声で、オレの名を呼んだ。
オレはそれにちょっとドキっとしてしまう。
「あ、亜美……ん、ぐっ……」
また亜美にキスされてしまう。
それもこの前みたいな乱暴なキスじゃなくて、今回はネットリと絡んでくるような。
「う……ぐ…っ」
(う……こいつ……キス、上手いかも……)
亜美の唇は柔らかかった。
潜在してる色気を全開にさせて、オレの唇から毒を注いでくる。
やばいって。マジで。
いつの間にか亜美はオレの右手を掴んでいた。
――― グニュっと…。
……グニュって…?!
オレが触らされたのは、………彼女のアソコだ。
そこは、めちゃくちゃ濡れてた。
「もう、こんななのよぉ〜〜…ねぇ〜…祐介〜」
(や、やめろ……)
心で必死で抵抗しているのに、体は全く逆らえなかった。
強く亜美の手に握られたオレの手は、亜美によってヌルヌルとその部所を滑らされる。
(絶対、淫乱だろ、亜美……)
そんな風に思ってみても、この状況はオレの本能にとって強烈に甘い刺激をもたらすだけだった。
ヤバイとかいう次元じゃないって、これは。
「うぅ……んっ…」
また濃厚にキスされてしまった。
柔らかい唇の間から伸びる熱い亜美の舌が、オレの口を犯す。
そして、オレの手に触る柔らかい……亜美の性器。
熱くて、フニュっとしてて、ヌルヌルで……
(だ、だ、だ、…ダメだ……)
―――― 拷問だ。
ヤらないで、朝まで……一緒にいられるわけなんてなかった。
「亜美………」
体の上下が入れ替わる。
オレは上になって、亜美を抱きしめてしまう。
「ん〜〜祐介〜〜〜してしてっ♪」
オレの下に、裸の亜美がいる。
おまけに彼女はヤル気満々だ。
普段のオレ達の関係を考えたら、こんなのって絶対有り得ない。
まるで妄想の世界にいるみたいだった。
(マジかよ……)
亜美はあまりにも官能的すぎて、……オレの体は欲しくてたまらなくなっていた。
「まずいって……亜美……ダメだよ…」
そう言いながら、オレの手は亜美の頬に伸びてしまう。
「ダメじゃないよ……いいの、祐介がいいの……」
「……亜美」
一瞬、マジで告られているのかと思ってしまった。
それでも……やっぱり今目の前にいる亜美はいつもの亜美とは確実に違ってた。
「ねえ、して……早くぅ……ゆーすけ…」
「…………」
オレは亜美にキスしてしまった。
明日、亜美にどんな顔されるのか考えると気が重くなってくる。
だがそんなことはこの際どうでもよくなってた。
もう、ヤりたくて仕方なかった。
亜美の足を開いて、オレは…自分の意志で彼女に入れた。
よく潤った彼女のそこは、何の障害もなくオレを受け入れてしまう。
その行為はヤってしまえばあまりにも、簡単だった。
恋人でも何でもない亜美とのセックス。
友達という障壁が、オレ達の間には高く厚く立ちはだかっているはずなのに。
「あ、はぁんっ……祐介……」
明るいままの部屋で、オレは改めて裸の亜美を見た。
全体的に華奢なくせに、胸はそこそこあった。
「うぅんっ……祐介のおちんちん、気持ちいいっ…」
(何、言ってんだよ…)
オレが恥ずかしくなる。
薄目を開けてオレを見てくる亜美は、普段の彼女と全く違う顔をしていた。
「……亜美…」
ずっとガマンしていたから、早々に動き出した。
「あ、あぁ、…あぁんっ、…気持ちいいっ……」
亜美は自分の指を吸いながら、声を上げた。
時折舌を出して指を舐めるのが、すごくエロい。
(……亜美って、…彼氏の前でこんなセックスしてたのか…?)
オレの今まで経験した女達と比べても、目の前の亜美は群を抜いてエロかった。
普段では想像もできない。
それがオレを余計に高ぶらせてしまう。
「はぁんっ、あぁんっ……、うんっ…、いいっ…」
亜美がオレの腰に足を絡めてきた。
ガッチリとオレを挟んで、結合を深くさせる。
(うわー、ヤベヤベ、…もうヤバいって…)
ギュウギュウに締め付けてくる亜美の中。
絡めた足に力を入れて、亜美は自らを動かしてくる。
(…そ、……それはやめろ…)
オレが動きを止めても、おかまいなしに彼女は腰を振ってくる。
「だ、…ダメだって、…ま、待てよっ」
「あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ……」
亜美の動きは止まらなかった。
というか更にエロさを増して、絶妙な腰使いでオレを攻めてくる。
オレは女とセックスするのが好きだったが、こんな風にされたことはなかった。
何かすごすぎるぜ、亜美。
オレの下で、艶かしく動く彼女は……もはや親友の「亜美」ではない。
「うっ……」
……持ちこたえられるはずもなく、オレはイってしまった。
とりあえず、ゴムしてて……良かった。
「はあ、はあ、はあ……はあ…」
オレはぐったりして亜美の横に寝転がった。
「…あぁぁん……」
亜美はまだ色っぽい声を出してる。
だんだんと開き直ってきて、オレは前回よりはずっと冷静になってた。
まじまじと彼女を見てしまう。
オレと目が合うと、口を尖らせる。
「……イきそうだったのにぃ……」
そう言って亜美は自分の指先をベロベロと舐め、吸った。
(やらしーなコイツ…)
……こんな亜美と二人きりの夜。
それにこのホテルの部屋は、普段なら絶対使わないような極上の部屋だ。
ベッドはデカいし、雰囲気だって抜群に良かった。
部屋を入ってすぐのところ、ガラス越しに露天ジャグジーまであった。
恋人同士で来れば絶対盛り上るだろう。
「ふぅ、うんっ……」
相変わらず甘ったるい声を出してる亜美。
(今、終わったとこじゃんか……)
「はあ……」
オレは色々と考えるのが面倒になってくる。
「……しょうがねぇなぁ……」
オレは起き上がって、亜美の足を開いた。
「あぁぁんっ…!」
亜美が体をよじる。
オレはその動きを押し留めようと、彼女の両足をガッチリと掴む。
彼女のそこに、オレはかぶりついた。
すでにぐしょ濡れになっているこの場所。
亜美の味を感じながら、オレは舌と唇で思い切り愛撫してやる。
「あぁ、…あんっ…」
指を、ゆっくりと中に入れていく。
(熱い……)
酔っ払っているせいなのか、元々の体温が普段から高いのか、亜美の中は本当に熱かった。
オレはできる限り奥まで指を入れた。
子宮の入り口の近くを、オレは指先を曲げ、そして擦った。
「うあ、うあぁんっ……」
明らかに亜美の反応が変わる。
オレはクリトリスの裏を舐め上げながら、奥で指をグリグリと動かした。
「あっ、あっ、…あ、あぁんっ…」
亜美の足に力が入る。
中の方も、ギュっと締め付けてきた。
「あー、あぁっ、あー、あぁーっ……いぃっ…」
オレは舌と指で、しばらく愛撫を続けた。
「ふぅんっ、……くぅっ、…いっ、くぅ…」
亜美がガクガクと体を揺らす。
「あぁぁんっ、ん、あぁぁっ……!」
(イったか……?)
指が思いっきり締め付けられた。
ドロっと、中から液体が溢れて出てくるのが分かる。
指を抜くと、オレの手はぐっしょりと濡れていた。
(すごい量、出てくるんだな……)
オレは軽く感心してしまう。
(こんなエロい一面、亜美が持ってたなんてな……)
不思議なもので、普段とギャップがあればあるほど、何故かエッチに感じてしまうもんだ。
亜美のショートの髪型でさえ、体つきの女っぽさとのギャップで更にエロい感じがした。
「あぁ、はぁ、はぁ…うぅ……んん……」
亜美は膝を合わせて、ぐったりと体の力を抜いていた。
いい加減正気に戻らないんだろうかと、急に気になってくる。
カラオケ屋出てから、どれぐらい時間が経った?
「亜美……」
オレはドキドキして声をかけてみる。
「うぅんっ……祐介……はあ、…気持ち良かったぁ……♪」
そう言って亜美は大きな吐息を吐いた。
(まだ、違うんだよな、普段と……)
オレの前にいる裸の彼女。
股間をグショグショにして、軽く放心している。
(………)
オレは亜美に体を向けた。
そして閉じていた膝を両手でこじ開ける。
亜美は特に逆らうでもなく、オレにされるがままだった。
「ヤっちゃうぞ…」
「……うふっ……うん、……来て……」
亜美はうっすら微笑んだ。
その目つきがすげー色っぽい。
「うあ、あぁぁんっ!…あぁ〜っ!」
ヌルヌルの亜美の中に、生で挿入した。
オレは彼女の足をガッチリと押さえて、奥を突く。
「あぁっ、…いっ、…気持ちいいっ、祐介ぇっ……」
何度もオレの名前を呼ぶ亜美。
一応、オレに抱かれてる自覚はあるみたいだ。
今、この状態で亜美の正気が戻ったら……ちょっと想像して、オレは益々興奮してしまう。
彼女から溢れ出た液体はオレを滑らせるのに、キツくオレを締め付けてくる。
生の彼女の感触は、猛烈に良かった。
(はー……、すげー気持ちいい……)
ヤバいぐらい。
オレは夢中で亜美を突いた。本能の赴くままに。
「ああっ!ああっ、ああっ…はぁぁんっ、…ああっ!」
亜美がオレに抱きついてくる。
「うぅ、…イっちゃう……、イ、イクっ……」
(イケ、イケ……)
オレは心で思いながら、亜美の奥を攻めた。
彼女の奥の方にちょっと狭いところがあって、そこに擦れるとものすごく、いい。
熱くて、ドロドロで、ギュウギュウの彼女の中。
(マジで、良すぎ……)
その部分に細かく当たるように、オレは亜美を突いた。
彼女の体がその動きに合わせて小刻みに動く。
「あっ、あああっ!……いっちゃうぅぅっ!」
亜美がオレの肩を強く握った。
彼女の体が固くなるのと同時に、オレのものを更にぎゅうっと締めてくる。
(はあ……すげー気持ちいい…)
オレは一旦、彼女から抜いた。
オレのペニスと一緒に、大量の愛液が零れ出てくる。
(しかし、すっごいな……)
さっきから亜美はずっと洪水状態だ。
「んっ………」
オレはぐったりしている亜美の腰を持ち上げて、再度彼女の入り口に自分のモノを当てた。
自分の腰を入れるのと同時に、亜美の腰を引き寄せる。
「うあっ!あぁぁんっ!」
亜美の腰を浮かせたまま、オレは遠慮せずに動いた。
この体位だと大体の女の子が感じるってことを、オレは経験上知っている。
亜美は首を振りながら、自分の両手で顔を覆った。
「ああっ、だめっ、…ダメっ…あっ、あっ、あっ…あっ…」
ひっきりなしに声を出す亜美。
オレに迫ってきた時のふざけた感じ、彼女にあの余裕はもうない。
亜美の体の力は半分抜けた状態で、オレはその重みを腰を掴んだ両手で支えた。
(なんか、マジ、いいんだけど……)
限界が来ないのならば、このまま体力の許す限り突き続けたいぐらいだ。
生で入った彼女の内部の感触は、本当に良かった。
「あ、亜美、……すげ…」
「あっ、あっ…ダメっ、あぁっ、あぁっ…」
亜美の腹筋がガクガクと動いた。
腰が浮き上がってくる。
「んあ、あぁ、あぁっ……、ダメ、ダメっ…」
彼女の背中が大きく反った。
絶頂を迎える形になる。
「ああんっ、祐介っ!ああっ、ああっ、…イクっ、…イクぅっ…!」
「…うっ……亜美っ…!」
オレは亜美の腹の上に出した。
……今夜は思い切り、彼女を堪能してしまった。