男なら誰だって、好きな女に感じて欲しいと思う。
オレとのセックスが「初めて」の彼女が、オレとの行為をどんな風に感じているのかは いつも気にはなってた。
それでもオレたちはいつもあんまり時間がなくて、ヤルだけでめいっぱい、みたいなセックスばかりしていた。
(……やっぱり、オレのせいか)
女がイク、って感じ。
正直オレには全然分からなかった。
果凛の前に付き合ってた奈那子は、今思えばイきやすい女だったんだと思う。
オレとは奈那子はお互いが初めてで、セックスはそんなものなんだろうと思っていた。
だが相手が変われば内容は全く変わってしまうって事を、オレは知った。
果凛に、オレはいつもすごく興奮してしまう。
ただ隣にいるだけで、あいつの姿を見かけるだけで、あいつを抱きたくなってくる。
前に奈那子と付き合っていた時は、求められてくるのを鬱陶しいと感じることが多かったのに。
果凛に対するオレの欲望は底なしだった。
(サル、だよなぁ……オレ)
そんな自分を反省することもあるが、実際に果凛の側にいるとそんな理性も飛んでしまった。
土曜日、昼過ぎから講習に行っているオレは、午前中から果凛と待ち合わせた。
ラブホテルに来るのは久しぶりで、果凛の部屋でするよりは落ち着いた。
何よりも、堂々と二人とも裸でずっといられるのがいい。
オレは果凛の着ているものを全部脱がした。
「敦志……」
裸の果凛をベッドで抱きしめた。
オレは下着一枚で、それ以外の部分が果凛の肌に直接触れる。
(この感触が、すげえ気持ちいいんだよな…)
オレは確かに果凛のことが好きだ。
だけど、もしかしたらそれ以上にオレの体は果凛の体が好きなんじゃないかと思う。
こんな風にしていると、それを強烈に感じてしまう。
オレはもう彼女に入りたくて、今日はいつもより時間があるはずなのにいつもの様に焦ってくる。
「果凛……」
キスしながら、オレは果凛の胸を触る。
果凛の胸は結構デカくて、オレの大きな手で触って丁度ぐらいだ。
しっかりと張りのある、この固まり。
その先にある乳首が、オレの手の中で固くなっているのが分かる。
「…ふぅ、んん……」
唇の間から果凛の声が漏れる。
(可愛い……)
果凛とするエッチは、いつも自分との闘いのような気がする。
すぐにでも乱暴に入りたくなってしまう。
そんな自分の衝動を、オレは懸命に抑えた。
果凛の足の間に、オレは手を伸ばす。
薄暗くしたホテルの部屋、果凛の体の曲線が余計に美しく見えた。
「あん……」
既に濡れていたそこに、オレは指を滑らせる。
「今日は、ゆっくりするから……」
オレは果凛の耳元で言った。
果凛は少し目を開けてオレを見て頷くと、また目を閉じた。
3本の指を使って、オレはそっと果凛のクリトリスを左右に撫でる。
「うう、…ううんっ…」
優しく柔らかく、オレはその小さい突起を擦った。
「あ、………あ……」
果凛は小さく声を上げた。
「……ここ、気持ちいい?」
オレは彼女の反応を探る。
果凛は、触っていない方のオレの手を掴んで答えた。
「うん………気持ちいい……」
しばらくオレはそこをユルユルと撫で続けた。
指先に少し力を入れた時、果凛がビクンとなる。
「あっ……、…そのままがいい……」
「これぐらいが?」
オレはまた力を緩めて、優しく果凛を撫でた。
「うん……。それ、…気持ちいいよ……」
触れるか触れないかぐらいの緩さで、オレは果凛の突起を擦った。
果凛は小さく息を漏らす程度で、静かにオレにされるがままになっている。
結構、長いことそうしていた。
果たして果凛はこれで感じているのか少し不安になってくる。
「……ん、………んんっ…」
固く目を閉じたまま、彼女は時折息を吐いた。
「ああん、気持ち、いいっ……」
果凛は首を振る。
オレは彼女を見つめた。
形のいい乳房から腰へと絞られていくライン。
そしてまた曲線を描いて、腰から足へと美しい膨らみを見せる。
果凛は素晴らしくスタイルが良かった。
スタイルだけじゃない、顔もすごく可愛い。
今まで他の男に抱かれてなかったなんて、本当に奇跡じゃないかと思う。
オレしか知らない果凛。
ストレートに伝わってくるあいつのオレへの気持ち。
「はあ……」
オレは思わず高ぶって、溜息をついてしまう。
(何だよ、……コイツ、可愛すぎ…)
こうしていてもオレは果凛に入りたくてたまらなかった。
自分の下半身についたソレは、熱くガチガチになっていた。
眉を潜めて静かに探るように感じている果凛は、可愛すぎだ。
(果凛……)
キスしようとして、オレは上半身を少し動かす。
単調に動かしていた指先に、果凛の変化が伝わってきた。
「あん、…あっ……ああっ…」
果凛の声が大きくなる。
「……果凛…?」
「…あっ、あっ……あっ…あっ…」
果凛の腰がゆっくりと動く。
オレはそのままの力加減で、クリトリスを撫で続けた。
「あん、……なんか、…ダメ、…だめっ…」
触れているオレの腕を果凛は振り払うと、体ごとオレから離れてしまった。
「……『ダメ』って……嫌な感じだったのか?」
顔だけ向こうを向いた果凛に、オレは声をかけた。
彼女は肩で息をしていた。
「……ううん…イヤじゃない……」
そう言うと、果凛はオレの方に振り向いた。
「どうしよう、……すっごく気持ちが良かった……」
(何だよ……)
オレは果凛に腕を回して抱き寄せる。
フニャっとした彼女の様子が、またすごく可愛かった。
長い茶色の髪が、オレの肩にかかってくすぐったい。
「良すぎて……なんか怖かった……」
オレを見つめてくる果凛の目は潤んでいた。
彼女の全身から、女の匂いが色になりそうなぐらい溢れるフェロモンを感じる。
「もしかして、イきそうになってた?」
果凛の首筋を触って髪を向こう側によけながら、オレは言った。
「……イク、のかなぁ……わかんないけど……なんか気持ち良過ぎて…」
(イかなかったんだな…)
オレは心のどこかで少し落胆しながらも、体の方は合体したくて、もう限界にきていた。
「果凛……」
グニュっと音を立ててオレが入ったその中は、やっぱりものすごく良かった。
「うあぁぁんっ………あ、あぁんっ…」
果凛がオレの肩に掴まってくる。
「はあ、なんかすごい………いつもより気持ちいいっ……どうしよぅ…」
「うん……オレも気持ちいい…」
入った途端、果凛はオレをグっと締めてきた。
すごくキツいのにすごく濡れていて、強く滑らかにオレを包んでくる。
「ん、う……」
オレは動かした。
(はあ、良すぎてなんかスゲー……)
オレもいつも以上に気持ちが良かった。
果凛をイかせることよりも、オレ自身がイかないようにするのが精一杯だった。
まだ入ったばかりだというのに、オレはかなりヤバイ状態になってた。
「ああ、……あ、うあぁぁんっ…」
もうすごく締まってるってのに、動かす度に果凛の中は更にオレを締め上げてくる。
「ごめん果凛……オレ……」
「うん、……いい、イって……あっ、あんっ…」
あっという間に、オレはイってしまった。
いつもオレはこうだ。
「ああ………ごめんな……果凛……」
激しく自己嫌悪に陥りながら、果凛の隣に体を横たえた。
「ううん、…なんかすごく気持ち良かったよ…」
果凛はニコニコしながら、体をオレにピッタリと寄せた。
オレは深く溜息をつく。
「……もっと、してやりたいんだけどさ……」
果凛が感じてたから余計に、堪えきれずに自分が果ててしまったのが悔しい。
「今日はまだ、時間あるでしょ?」
ホントに可愛い笑顔で、果凛はオレの胸に顔を乗せてきた。
まだドキドキしてるのを気付かれそうでオレはますますドキドキしてくる。
「そうだよな」
可愛い果凛の髪に手を触れながら、オレはもっとドキドキしてきた。
こいつは多分気が付いてないと思うけど、果凛といる時オレはいつもこんな感じだ。