ラバーズ(Lovers)

☆☆ 11 ☆☆

   

そんなこんなであっという間に夏休みになった。
ボクはバイトを入れていたが、以前よりは少しだけ休みを多くした。
杏菜と一緒にいたかったからだ。

汗をかきながら、家までの道を早足で歩く。
今日は日中にバイトに行き、夜の8時過ぎに上がった。
見上げると、外から自室に電気が点いているのが見える。
ボクは杏菜がいてくれるという事を実感して、またジーンとする。
音を立てながら階段を登り、部屋のドアを開けた。
目の前に、杏菜が立っていた。


「おかえりなさいませ♪ご主人さま〜♪」


(ええっ!)

ボクは玄関で固まった。
メイド服を着た彼女が、そこにいたからだ。

「?」
黙ったままのボクに、杏菜が首を傾けて言葉を待っている様子を示す。

「ど、ど、ど、……どうしたの?……それ…」
ボクは、あまりにビックリして噛み噛みだ。
「んーっと、通販で買ったの。……優哉って、こういうの好きかなって思って♪」
そう言って彼女は斜め横を見る。
そこにはボクの趣味ゾーンがあって、メイド服を着たフィギアが何体もいた。
「うっ……」
(確かにー……)
ボクは言葉が出ない。
確かにボクはそういう方面の嗜好が強いけれど。

「……これ…ダメだったかな?」

心配そうにボクを見上げる彼女。
小さな体に、濃紺のミニスカートがすごく似合っている。
フリフリのエプロンと、お揃いの白いカチューシャまでつけていてすごく可愛い。
おまけに髪型はツーサイドアップだ。
ド真ん中で、ボクの好みだった。

「………ううん」

ボクは慌てて首を振った。
ダメどころか、超、超、……良かった。
こんな姿の女の子がボクの目の前にいること自体が信じられない。
それも、ボクの部屋の中で。

「じゃあ、ゴハン食べて食べて♪」


とにかく汗だくだったから、とりあえずシャワーを浴びる。
ダっと浴びて急いで浴室から出ると、杏菜に促されてテーブルへ向かい座った。

「おお!」

出てきたのは…、定番の、…オムライスだった。
(ケチャップで、ハ、ハートが書いてある……)
この夢のような状況に目眩がしそうだ。
そんなボクにおかまいなしに、狭いテーブルに並んで杏菜はぴったりとボクの横についた。
「ご主人さま、あ〜〜〜ん♪」
「あ?」
杏菜はスプーンでオムライスを一口取って、ボクに向けた。
自分の部屋でこんなことをしているっていうのが恥ずかしくて、ボクは誰もみていないのにどうしていいか分からなくなってくる。
「あ、あ、ん?」
ニッコリと笑って首をかしげてボクを見る彼女。

「あー………」

ボクは仕方なく口を開けた。
たっぷりとケチャップ味のするご飯が、口に入ってくる。

「お、おいしいです」
ボクはモグモグしながら言った。
「良かった〜♪って、なんでご主人さまなのに『です』なの?」
杏菜は笑った。
その笑顔も可愛かったし、なんと言っても今日の髪型はすごく良かったし、フリフリのカチューシャなんて見事にツボだった。
じっと見つめたいのに、どうも照れて顔が向けられない。
そんなボクを面白がるように、杏菜はボクに視線を向けたままニコニコしていた。
なんて幸せなんだろう。



「ごちそうさまでした……」
「良かった♪全部食べてくれて♪」
杏菜は食べ終わった食器をシンクへと運び、すぐに戻ってきた。
「でもまだデザートがあるもん」
「デザート?」
実はボクはすごく甘いものが好きで、デザートと聞いてまた嬉しくなってくる。
「うん…」
意味ありげな笑顔を見せると、杏菜はテーブルを背にし、ボクの膝の上に乗ってきた。

「えっ?」

と、いい終わらないうちに、ボクは杏菜に唇を塞がれた。

「んん………」
濃厚なキスだった。
ボクに乗り、少し上の位置にいる彼女は柔らかい唇を何度もボクに押し付けてくる。
「んー…」
ドキドキして、ボクは一気に勃起した。

「はあ……」

唇が外れると、思わず溜息が漏れた。
「優哉、……見て」
杏菜はそこだけ白く丸いデザインになっている胸のボタンを外していく。
ブラジャーがちょうど見えるぐらいの位置まで胸元が開いた。
「………」
杏菜は手で更に胸元を開けて、ブラジャーをずり上げる。

(おお〜〜……)

ボクは目の前の杏菜の姿に、思わず心の中で歓声を上げてしまった。
メイド服を着たまま、おっぱいだけがポロっと見えている。
「食べて……優哉………」
杏菜は背中を少しのけぞらして、ボクを乳房へと誘ってきた。
「杏菜……」
「あっ、……ご主人様だった」
「いいよ……『優哉』で」
ボクは目の前の杏菜へと、かぶりついた。


経験の浅いボクだったが、すでに習性のように手が杏菜の股間へと向かっていた。
彼女の乳首を口に入れながら、跨って開いた彼女のそこを撫でる。
「ううんっ……んっ」
指でショーツをずらしその部分を直接触ると、杏菜もすでにものすごく濡れていた。
(ああ……杏菜…)
自然に指が入ってしまう。
その指を柔らかい彼女の内部がキュっと締めてくる。

「ああんっ……、優哉…、あんっ…」

舌先に感じる杏菜の乳首が固くなった。
指から伝い、ボクの手のひらまで彼女から出てくるものでどんどん濡れていく。
彼女の乳房から口を離し、杏菜の顔を見た。
杏菜もうっすらと目を開けて、ボクを見つめてくる。
その顔はすごく色っぽかった。

「………」
ボクは杏菜から指を抜いた。
手まで濡れたその指を、杏菜の顔の前へと持っていく。
「見て……これ」
「いやあん……恥ずかしいよ…」
「………」
ボクはその指を舐める。
「やあんっ……、だめぇ……」
杏菜はそんなボクの手を取り、舐めるのをやめさせようとする。

また、キスした。

ボクたちは抱きしめあいながら、ベッドへと場所を変えた。



四つん這いの姿勢になった杏菜の、ショーツだけを外した。
杏菜は短いスカートを腰まで捲り上げて、メイド服を着たままおしりが丸見えになる。
(うわあ……これ、ヤバイよ)
許されることなら記念撮影でもしたいぐらいだった。
だけどそれってホントにボクがヤバイ人みたいだから、その衝動をぐっと堪える。
しかし………この状態は本当にいやらしかった。

「うわぁ……すごい、濡れてるよ」

思わず言ってしまう。
杏菜のそこを、指で縦に撫でる。
指先がぬるりとその筋を滑った。

杏菜はピクッと体を震わせる。
「はぁんっ……、やあ、恥ずかしいっ……」

ボクは彼女の襞を指で左右に開く。
露になったピンク色のその穴から、トロンと愛液が零れてくる瞬間を見た。
(うああ……すごいんですけど…)
ボクこそ、その滴りとともに鼻血が出るんじゃないかと思った。

「やん……あんまり、見ないでぇ……もう…恥ずかしいってば…」

「……杏菜、すごくいやらしいんだけど…」
「やだぁ………もう…」
杏菜はボクに身を任せたままだ。

「でも、……優哉の、好きにして……」


(ああ……もう)

なんて可愛いんだろう。
こんなに恥ずかしい格好を、ボクの前で見せてくれる杏菜。
ボクは頭に血が上ってくる。
だけどそれはまた一気に逆流して、ボクの一点へと集中してその部分を更に固くさせた。

色々としたい事はあったのに、ボクはガマンができなかった。
ズボンを脱ぐと、すぐに杏菜に入っていった。


「ああんっ……あん、…優哉っ……ふあ、あぁんっ」

ボクの動きに合わせて杏菜の肩が揺れる。
メイド服の彼女の裸のお尻を両手で掴み、自分のそれが入ったその部分を見た。
「はあんっ、ああんっ……優哉っ……おっきいっ…」
小さなお尻の杏菜の真ん中に入ったボクのそれは、確かに大きく感じられた。
白いお尻の間から見える 色の濃いボクのそれは彼女の愛液で濡れ、体を寄せると全部杏菜の中に入ってしまう。
ゆっくりと腰を引くと、更に濡れた生々しいそれが再び姿を現した。

「うぁ……あぁんっ……」
杏菜が可愛い声を出す。

自分の性器は何度も見ているというのに、こうしているとこのモノは、我ながら全く違う生物みたいだった。
(ああ……杏菜……すごいよ…)
こんなモノを全部飲み込める女の子の体ってすごいと思う。
エッチをする度に、セックスってすごいことだと改めて思う。


杏菜を仰向けにして、抱き合う形で彼女に再び入っていく。
「ああん、…優哉っ……、気持ちいいっ……」
苦しそうな顔で、杏菜は自分の指を噛む。
ボクも更に興奮して、彼女への動きを速めた。

「………はあ、はあ…」
「あぁ…、あ…、あぁっ…、……あぁっ…」

杏菜が腕を伸ばしてくる。

乱れたメイド服の胸元から、片方の乳房だけが露出していた。
その乳房が揺れる。
ボクは彼女の膝をもっと開いて、ギュっと杏菜の体へと押し付けた。
杏菜がそのボクの手を掴む。
ボクの動きと一緒に、彼女も動いていた。
中がどんどん締まってくる。

「ああっ、…ああっ!……イっちゃうっ…!」

杏菜は手をまっすぐに伸ばして、体を仰け反らした。
白い足がガクガクと震えた。

(ああ……杏菜…)

ボクも夢中で、彼女の中で果てた。




「うぅんっ………」

二人とも暫くの間、ベッドの上でぐったりしていた。
杏菜は体を起こすと、ボクの体の上に乗ってきた。
「優哉も、気持ち良かった…?」
「うん……すごく興奮した」
ボクは上にいる彼女を抱きしめながら答える。
「私も……」
杏菜は頬をボクの首筋に寄せて、甘えてきた。

(可愛いなあ……)

ボクは純粋に温かい気持ちになる。
杏菜が可愛くてたまらなかった。

――― そばにいても切なくて不安で、だけど不思議と満たされている。


(幸せだ……)

「ん?何?」
ボクの心の声が聞こえたみたいに、杏菜がボクの上で頭を上げた。
杏菜はメイド服のままで、至近距離の顔はやっぱりすごく可愛い。
「ううん何でもない」
小さい声でボクは呟いた。

(やっぱり、幸せだあ……)

右手で彼女の頭を抱き寄せる。
「やあん……」
杏菜は可愛い声を出す。
ボクは左手で彼女の裸のお尻を撫でた。

 

 

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