ラブで抱きしめよう |
1☆ 彼女 |
「この春日さんって、藤田の彼女?」 休み時間、同じクラスの女子がオレのところに雑誌を持ってきた。 女子大生が読むような厚い雑誌、一般人が大勢載っているページを開く。 そこに、他の女性たちより大きな写真で、涼子ちゃんが映っていた。 「そうだよ」 オレはもっとよく見たかったけど、すぐに視線を外すとそう答えた。 「春日さん、すっごいキレイになったね。 高校のときからすごい可愛かったけど」 側にいたほかの女子が言う。 後で知ったんだけど、涼子ちゃんは結構女子から憧れられてた。 オレはそれで女子からも一目置かれていた。 涼子ちゃんって凄いな。 彼女は高校を卒業してから、益々キレイになった。 専門学校とかバイト先とか、色んな所で注目されてるんじゃないかと思う。 最近はちょこちょここの手の雑誌に出てる。 涼子ちゃん曰く、「割のいいアルバイト」なのだそうだ。 いかにも日常っぽく撮影しているけれど、実際はスタッフが持ってくる小物とかを使って自分の持ち物っぽく見せたりしているらしい。勿論バイト代も出てる。 今、オレは3年C組の教室にいる。 偶然にも、2年前に涼子ちゃんがいた場所だ。 この場所に涼子ちゃんが毎日いたのかと思うと、もうあるはずのない気配を想像せずにはいられない。 (会いたい…) ここにいるとイヤでもそう思う。 今年受験生で、頑張らないといけないのに、やっぱり彼女には毎日会いたい。 だけどオレ達はそれをガマンしてる。 「久しぶり!太郎くんっ!」 実際は先週会ってないだけだから2週間ぶりなんだけど、オレ達にしては長い時間に感じる。 涼子ちゃんは駅まで迎えに来てくれていた。 オレはすぐに彼女の手を握る。 涼子ちゃんはニコっと笑って握り返してくる。 オレと会うときの、嬉しそうな様子は付き合い始めた頃からちっとも変わっていない。 クラスのヤツからは、まだ付き合ってるのは奇跡だとも言われてる。 だけど自分達からしてみれば、すごく自然に一緒にいられた。 「勉強は進んでる〜?」 もうすぐ10月になろうとしていても、まだまだ暑さは続いていた。 涼子ちゃんはグレーの半袖を着ている。 もう秋を感じさせる服装に変えていた。 お洒落な人はこういうところ、違うんだよなって思う。 オレはまだTシャツにGパンを履いてる。 冬でも結構これにジャンバー着ただけってのが多い。暑がりだし。 繋いでる手を伸ばして、涼子ちゃんはもっとオレにくっついてくる。 可愛すぎる。 「まあまあ、進んでるよ」 その答えに、涼子ちゃんは益々笑顔になって言う。 「受験勉強って、どうやってやるんだろ〜? 想像もできないよ。あたしには絶対ムリ」 「だけどうちの高校入ってるじゃん」 オレは言った。 「あたし、すっごい強運の持ち主なんだよね♪」 いたずらっ子みたいに笑う涼子ちゃんはホントに超カワイイ。 元々キレイな人だった。 高校の時から…オレ的にはひと目みた時から、周りの空気を変えてしまうぐらいに光ってた人だった。 今の涼子ちゃんは、クルクルだった髪をストレートにしてる。 なぜか前よりも若返った感じだ。 他愛もない事を話してるうちに、すぐに彼女の住むマンションに到着した。 「お母さんには今日は出かけてもらった」 涼子ちゃんのお母さんはまだ38歳で、実際の年よりもずっと若く見えて美しい。 お母さんはお母さんで、自分の生活を満喫してるっぽい事は聞いた。 土日もしょっちゅう友人と出かけてるらしい。 女二人暮しの涼子ちゃんは、母親とは姉妹のように仲がいいみたいだ。 オレ自身が自分の母親や父と、 涼子ちゃんのとこみたいに仲がいいかって言ったら違うな。 「やっぱこの家、涼子の匂いがするよ」 涼子ちゃんはリビングの窓を開ける。 「そうかなぁ?いっつも太郎くん、それ言うね」 彼女はキッチンへ行って、冷蔵庫を開けてる。 「ねぇ、あたしの部屋行ってて。冷房『強』にしっぱなしだから、寒いかも」 オレは言われたとおり、涼子ちゃんの部屋へ行く。 もう何度も何度もここへ来て、数え切れないぐらい涼子ちゃんを抱いた。 部屋は少し寒かったけど、オレは歩いて暑かったからちょうど良かった。 脱いだら寒すぎるかなと思って、冷房の強さを少し弱めた。 オレがベッドに座ってると、すぐに涼子ちゃんが飲み物を持って入ってくる。 「ゆっくりするのも久しぶりだねぇ〜」 まだ午前中だった。 最近は1日中会うっていう日は少ない。 「ありがと」 オレは涼子ちゃんからアイスコーヒーを貰う。 「朝ゴハン、食べた?」 涼子ちゃんが言う。 「食べてきたよ」 返事をしつつ、コーヒーをゴクゴク飲む。 「もっと飲む?」 涼子ちゃんはベッドの側の床のクッションの上に座ってる。 「いい。後で貰う。サンキュー」 オレは手を伸ばして涼子ちゃんのドレッサーの上にグラスを置いた。 立ったついでに、涼子ちゃんの腕を引っ張りあげる。 涼子ちゃんは笑って、オレと一緒にベットに倒れこんだ。 「太郎くぅん…」 「…涼子」 何度もキスする。 そうしながら、オレは彼女の服を脱がしていく。 涼子ちゃんは、シャワーを浴びたばかりの匂いがした。 いつもの、すっごいいい匂い。 オレを欲情させる匂い。 自然に裸になる。 同級生の男どもはセックスを性的衝動の延長線だと思ってるヤツがほとんどだけど、オレはセックスは好きな人と一緒にいるときの自然な流れだと思う。 勿論体が反応するっていうのは、よく分かる。 だけど「抱きたい」と渇望するのは、涼子ちゃんだけだ。 セックス抜きで一緒にいるっていうの、ムリじゃないけど、それは余りにも不自然だ。 その辺りは涼子ちゃんも同じだと思う。 涼子ちゃんの乳房をたくさん愛撫して、脚を開かせてそこにも深くキスする。 「うぅ…ん…、あぁっ…あんっ…」 涼子ちゃんの体、色んなところが感じ易い。 オレは彼女しか知らないから、女の子はこんなに気持ちがいいのかなって思う。 オレが触ることで反応する彼女を見るのは、すごく興奮する。 指を入れながら舐めると、涼子ちゃんは更に感じる。 「はぁっ、…あぁん、太郎くぅんっ…」 指を奥まで入れたまま、オレは涼子ちゃんの体を裏返す。 そのままお尻を引っ張って、犬みたいな姿勢にする。 この形、凄くいやらしい。 涼子ちゃんのお尻の形とか、凄い好きだ。 結構細く見えるのに、出てるところはちゃんと出てる。 お尻もガリガリとかじゃなくって、ちゃんとぽっちゃりしてる。 女の子はすぐ痩せたいとか言うけど、男から見たらそれってあんまり重要な事じゃない。普通に服が着れてるぐらいの体型だったら、何も気にする事ないんじゃないかって思う。 涼子ちゃんの体の、柔らかい感触が大好きだ。 中指を全部涼子ちゃんの中まで入れて、奥の方を刺激する。 指を抜かないでそのまま、第二間接ぐらいから指先だけを動かすと、 涼子ちゃんはよく反応する。 それが分かってるから、オレはいつもそうする。 涼子ちゃんが「もうダメ」って言っても、続けてしまうときもある。 彼女の、「ダメ」は、駄目じゃないから。 「あぁん、太郎くん、…あっ、あ、…あぁぁっ…」 お尻を突き出した涼子ちゃんに、今すぐに入れたい衝動にかられる。 涼子ちゃんが枕を掴む。 時々、足の指が動く。 「はぁっ、…、あ、…うあ…」 涼子ちゃんがだんだんと感じてきているのが分かる。 オレは一旦指を抜いた。 「はぁ、…んん…、ん…」 指を抜かれた彼女からは、白濁してドロっとしたものが出てくる。 前にエッチしてるとき、自分が出してしまったのかと思ったときがあった。 だけどそうじゃなくって、それは涼子ちゃんのものだった。 女の子も、こんな風になるんだなって、初めて知った。 オレは溢れたその液体を、涼子ちゃんの全体に塗るように撫でる。 「はんっ、…んっ、うぅっんっ…」 前の方の粒を触ったとき、彼女の体がピクっとなる。 オレは彼女の筋に沿って、後ろの方へ指を滑らせる。 涼子ちゃんの後ろの穴まで、オレにとっては凄く愛しい。 そこを舌の先で舐める。 「あぁんっ!」 涼子ちゃんがもっとビクっとする。 オレはもっと舐めてみる。 「やぁぁぁんっ、…太郎くぅんっ…」 涼子ちゃんの足が跳ねる。 オレは左手で涼子ちゃんのお尻を触りながら、指先を自分の舌に近づける。 口を離し、涼子ちゃんの穴を触る。 「やっ、…やぁんっ…」 涼子ちゃんはオレの方を振り返る。 その顔がすっごくエッチ。 本当は今すぐ一つになってしまいたい。 涼子ちゃんの後ろの穴の周りを、指で撫でる。 「だめ…?」 オレは涼子ちゃんに言った。 「……」 涼子ちゃんは黙って首を振った。 別にそんな趣味はないけど、涼子ちゃんの反応がカワイイ。 少し力を入れて、人差し指を涼子ちゃんの穴に押し入れていく。 「だっ、…だめぇぇっ…、やぁっ…」 「だめなの?」 オレはまた涼子ちゃんに聞いた。 この反応は、ダメなワケない。 「……入っちゃうから、…だめ…」 恥ずかしそうに涼子ちゃんが答えた。 オレはもっと力を入れて、彼女の後ろに指を沈めていく。 「う、あぁぁぁぁんっ!」 涼子ちゃんが声をあげる。 「痛いの…?」 涼子ちゃんは薄めを開けてオレを見る。 「うぅん…。大丈夫…はぁ…」 不思議と、案外すっと指が入っていった。 多分、涼子ちゃんが凄く濡らしていたからだと思う。 あんまり濡れているから、こっちの穴からも溢れているみたいだ。 やっぱりすごくキツい。出し入れしたりするのは、かわいそうだなと思うぐらいに。 前の穴よりも、密着感も凄かった。 こんなところに自分のモノを入れたら、痛そうだ。 少し力を入れるだけで、涼子ちゃんの後ろはオレの指をのみこんでいく。 結局全部入ってしまった。 「涼子、指全部入っちゃったよ…」 「うそ…」 「ほら、分かる…?」 オレは指の先を動かした。 「あっ……、んんっ…」 「どんな感じ?」 オレは動かすのをやめる。 「なんか……、ヘンだよ…、太郎くん…凄くヘンな感じ」 「痛くないの?」 「なんか、キツいけど…、…ヘン、だけど…痛くは、ないよ…」 オレは涼子ちゃんに入れたまま、指先だけまた動かし始めた。 「あぁんっ…、なんか…、ヘンだよっ…」 オレはもっと動かしてみる。 「あぁんっ、…ちょっと…、き、…気持ちいいかも…」 オレは空いている前の方にも、右手で指を入れた。 勿論こっちはすんなり入っていく。 中の感じはかなり違ってた。 「はぁぁんっ、…やぁっ…だめぇ…」 (ダメじゃないくせに…) オレはそう思いながら、本来愛撫を受ける方への動きを強めた。 両手の指が入ってる涼子ちゃんの姿は、すっごくいやらしかった。 「あぁんっ、あ、あ、…んんっ、…んぁぁっ」 涼子ちゃんの腰が動く。 さっきイきかけてた感じが、オレの右手に伝わる。 後ろも前も、キツく締まっていく。 可愛い…涼子ちゃん。 「あんっ、やぁっ、…あ、あ、…あ、あ…い、いっちゃう、…太郎くんっ!」 涼子ちゃんの腰が崩れる。 体が震えてる。 オレはそっと涼子ちゃんから両方の指を抜いた。 まだガクガクしてる涼子ちゃんをあお向けに戻して、オレはすぐに入っていった。 「あぁぁぁんっ!」 涼子ちゃんが大きな声を上げる。 やっぱり涼子ちゃんの中、すっごい気持ちいい。 「太郎くんっ…、あぁっ、…あっ…」 「涼子っ……」 もっと確かめ合いたかったけど、久しぶりの彼女は良すぎてオレもすぐに果てた。 涼子ちゃんを腕に抱く。 裸でぴったりと寄り添いあうと、それだけでも幸せな気分になる。 「お昼ごはん、どうするぅ〜…」 指を触りあいながら、涼子ちゃんが言った。 「おなかすいたの?」 「うん。ちょっと」 そう言いながら、オレの首に顔をくっつけてくる。 オレは涼子ちゃんの頭を持って、少し遠ざける。 「なに?」 彼女がオレを見つめてくる。 「んー、涼子の顔、よく見せて」 涼子ちゃんがすごい笑顔になる。 「じゃあ、あたしも太郎くんを見ちゃうよ♪」 今、オレすっごい幸せ。 このまま時間が止まったらいいのに。 だけど無理だから、とりあえず今は浪人しないように頑張るしかないよな。 涼子とこれ以上、離れないで済むように。 |
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