ラブで抱きしめよう

17☆ 愛の言葉

   
うちの母親は太郎くんの事がすっごく気に入ってるから、 勿論泊まりもオーケーだ。
「どこの大学合格したんだっけ?」
「えーっと、W大です」
「へー、すごいねぇー太郎くん。賢かったんだ!」
母がやたらと太郎くんにお酒を勧める。
「もう、未成年なんだから、ほどほどにしなよ」
彼じゃなくって、母に私は言った。
「いいじゃないー。今日はお祝いって事でー。ねぇ、太郎くん?」
「はい」
太郎くんも笑って母に相槌を打つ。
この状況で断れる太郎くんじゃないのは分かってる。
それにさっき彼の家で知ったけど、太郎くんはお酒弱そうだ。


「もう、どうしてくれんのよ…」
私は母を責めた。
太郎くんはソファーで寝ちゃった。
「お部屋に連れて行ってあげて、あんたももう寝なさい」
1時過ぎてた。
こんな風にしてたけど、母は明日仕事だった。
「寝るけどさ、こんなに飲ませなくっても」
「そんなに飲ませてないわよ。太郎くんが弱いだけで」
それは言えてた。
実際、この3人の中で一番量飲んでないのは太郎くんだった。
「部屋でエッチなんてされたら、私も困るから」
そういう作戦だったのか。
「早く寝なさいね」
母親はいやらしく笑うと、ちゃっちゃと後片付けをして自分の部屋に行ってしまった。

「太郎くん…」
ボケボケしてる太郎くんを引っ張って、私の部屋のベッドに寝せた。
「うーん…」
一言発して、すぐにまた太郎くんは寝てしまった。
顔は真っ赤だし、…ホントに弱かったのね。
「寝顔は相変わらずカワイイね…」
最近は結構「カッコイイ」部類かもって思う時が多かったけど、
こうして寝顔を見るとやっぱり変わってない。
私は太郎くんにキスした。
「合格して良かったね」
太郎くんに言ってみる。
きっと気がどっと抜けたんだろうなぁって思う。だけど、
「あーモンモンとするなぁもう」
私は太郎くんにギューってくっついて、眠った。


太郎くんと私の最後の春休み(私はもう社会人になっちゃうから一応最後)、
合格お祝いも兼ねて一泊でどこかに行こうって計画した。
だけど計画自体が結構遅かったから、郊外のいい感じの旅館はどこも満室だった。
仕方がないから、私たちは都内のちょっといいホテルを予約した。
まあ一泊だし、温泉とかはまたの機会にとっておいて。
「お外で外泊なんて、初めてだね」
太郎くんと付き合って3年になるけど、こうしてホテルを予約して泊まるっていうの初めてだった。
「なんか、オレすごく嬉しいんだけど」
太郎くんが恥ずかしそうに言う。
「私も嬉しいよーーー♪」
部屋に入ると、とりあえず太郎くんとチューする。
すぐに押し倒されて、すぐに服の上からおっぱいを触られる。

「ちょっとちょっと、…待ってよ、太郎くんってば」
私は太郎くんを押し戻した。
「………」
「拗ねないでよ」
私は太郎くんに再び抱きついた。
だけど太郎くんが本気モードにならないうちに体を離す。
「お部屋見たり、しようよ」
納得のいかない様子の太郎くんをほっといて、私は部屋の観察をした。

夕ご飯は、ちょっといいレストランで食事した。
都内のいいお店、私は最近結構詳しくなってた。
後のことを考えて、太郎くんには飲ませないようにした。
結局ご飯の前に、部屋で1回してしまった。
二人とも、めっちゃガマン弱いなって思う。
だけどそれもすごく幸せを感じる事の一つだ。


お風呂に入って、ラブホとは全然違うちょっと高級そうなバスローブを羽織って部屋へ戻る。
太郎くんは先に上がっていて、ベッドのとこに枕を立ててそこに寄りかかってテレビを見ていた。
太郎くんは私と目が合うと、ニッコリ笑って手を伸ばす。
私は伸ばされた手に導かれるまま、ベッドの上の太郎くんの横へ座る。
太郎くんがテレビを消す。

「涼子………」

名前を呼ばれる。
当たり前、いつもそうなんだけど、…私はそれがとても嬉しい。
腰に手を廻されて、おでこにキスされる。
「太郎くん、…大好き」
付き合って3年も経つのに、側にいるとまだ凄くドキドキしてしまう。
去年1年、あんまり一緒にいられなかったせいもあるかも知れない。

初めてキスしたとき、…正直言ってまだ私は太郎くんに本気じゃなかった。
それなのにすっごくドキドキして、そんな自分にちょっとビックリした。
今から思えば、あのキスって今の関係の前触れだったのかもって思う。
そして今でも、太郎くんのキスがすごく好きだ。

「いっぱい、愛してくれる?」
私は太郎くんに聞いた。
「………」
太郎くんは言葉にはしないで、ちょっとやらしい笑いを私に向けた。
そんな表情も前にはあまり意識しなかった「男」を感じてしまって、好きって思う。

太郎くんは私のバスローブをはだけさせる。
私も太郎くんの着ているものを脱がしてあげる。
裸になった状態で、私は座っている太郎くんに引っ張られてその上に乗る。
太郎くんのものが、大きくなったままで私のお腹にくっつく。
「んん……」
キスをする。
太郎くんが私の腰を少し持ち上げる。
私は彼を脚で挟んで膝立ちになる。
キスされながら、私は太郎くんにあそこを触られる。
「んー………んっ…」
既に溢れているものを、もっと掻き出されて狭間に広げられる。

「あぁっ…」
私は唇を離してしまう。
腰を仰け反らせてしまうと、ちょうど私の胸が太郎くんの顔に当たる。
「はぁっ……あんっ…」
太郎くんの舌が、私の乳首の先を舐める。
私はそこが弱くて、もう背中がゾクゾクしてしまう。
その間も、指はずっと私の谷間を動いてた。

「うぅっ……ふ、うぅんっ…」
結構長い事愛撫されていたような気がした。
(焦らされてる…?)
太郎くんはほとんど指を入れてくることもしないで、私の外側を弄っていた。
特に乳首を微妙に刺激され続けていて、私はもう全身が変に敏感になってた。
「太郎、…くんっ…」
私は太郎くんを見る。
太郎くんは私を見上げる。舌が乳首に触れたまま。
その姿がいやらしくって、何だか余計に興奮してしまう。
「入れたく、……ならないの…?」
私は手を伸ばして太郎くんのものを触る。
先の方が、もう濡れてた。
「太郎くんだって、…こんなになってる……」
私は指先で太郎くんの先の方を撫でるように触った。
「入れたいよ…」
太郎くんが答えた。そんな風に言われると、また興奮しちゃう。
「あぁぁぁっ…」
太郎くんが私の固くなったとこを、指で強く刺激した。
さっきからそんな事ばっかりされて、私はだいぶ濡らしちゃってたと思う。
少し脚の方まで自分ので濡れている感じがする。

「入れて……涼子が動いて…」
「……うん…」

私は太郎くんのものを体の中心に当てて、体重をかけていく。
「は、あぁぁぁんっ…」
私は思ってた以上に敏感になっていて、入ってくるだけで凄く感じてしまう。
「少し…このままでいてもいい…?」
私は太郎くんに聞いた。
「いいよ…」
太郎くんが私の腰に手をやる。
それだけで、背中がビクっとなってしまった。
「あぁぁぁんっ……」
動いてないのに、私は声が出てしまう。
「気持ち、いいの…?」
太郎くんが言う。
「うん……すごいよ…」
私の言葉はほとんど囁きみたいになってたと思う。
「オレも…」

「あぁぁんっ…」
太郎くんのものが中で動いてるのが分かった。
「今……動かした…?」
私は太郎くんに聞いた。
「うん…分かった…?」
太郎くんが言う。私は頷いた。
「オレも涼子が締まったりして中が動くの、分かるよ…」
私たちは繋がったまま、体を動かしていなかった。
そのままキスして、…そして乳房や乳首を愛撫されていた。

私は「満たされている」っていう感覚で、体中に幸せを感じた。
ずっと太郎くんを、ここに入れておきたいって思っちゃうぐらい。
「もう……動いてもいい?」
私は太郎くんに聞いた。
「うん、オレもそうして欲しい…」
太郎くんの両手が、私の乳首の先を触ってる。
さっきからずっとそうされて、もう変になりそうだった。

「あぁっ、あぁぁんっ!」
私は上で腰を動かした。
膝を付いて腰を上下させて体を仰け反らせると、時々中の凄く感じるところに当たってしまう。
そのまま動き続けたら、きっとイってしまうと思う。
だけど、私は自分でイクところまで動かせなくて、少し太郎くんの上で休んでしまう。
「涼子…」
太郎くんは私の体を浮かせて、自分を私から抜いた。
「あぁぁんっ…!」
抜けるときでさえ、私は凄く感じてしまった。
太郎くんのものがすごく大きくなっていて、抜けた勢いで、それは彼の体に跳ね返った。
私が出していたものが、その勢いで太郎くんの胸の方まで飛んでしまう。
「やぁんっ…」
私はそれを見て、思わず声をあげてしまった。
信じられないぐらい自分から零れていて、太郎くんをたくさん汚してしまった。

「涼子、スゴイね……」
「あぁっ!」
太郎くんは私を膝立ちにさせたまま、指を入れてきた。
そして激しく中を刺激する。
私はさっきちょっとイきそうになっていたから、すぐにその指の動きに体が反応してしまう。
「ダメっ…、太郎くんっ…、だっ、…あっ…あ、…だめぇっ…」
せっかく太郎くんので感じてたのに。
指であっという間にイかされてしまった。

そんな直後なのに、太郎くんは私に覆い被さってきてすぐに入ってくる。
「う、あぁぁぁんっ!」
やっぱり彼が動いた方がずっと感じる。
私の体、いつもよりずっと敏感になってた。
それでイってしまった直後で、更に感覚が剥き出しになる。
「だめっ…、ダメだよっ…うあぁっ、あっ…太郎くぅんっ…」
私は太郎くんの肩を強く掴んだ。
太郎くんは私の膝をしっかり抑えて、私の体にくっつけた。
腰が少し持ち上がってしまって、余計に奥まで太郎くんを迎え入れてしまう。
「あぁぁぅ、…んぁぁっ、…ダ、…ダメだめっ…もぅっ…」
苦しいぐらいの快感に襲われる。

「……ダメ、じゃないでしょう?…涼子…」

いつもより低い、男の声で太郎くんが耳元で言った。
その声で私はもっと興奮する。

「……あぁぁっ、…あ、あぁんっ…」

太郎くんの汗が、私にかかる。
何をされているのか分からないぐらい気持ちが良くて、何をされても感じてしまう。
ただ喘いで、ただ受けとめて、
…壊れそうになりながらも、それでも私は嬉しかった。



「涼子……愛してる…」

甘い声で何度も言う太郎くんの言葉が、私の体を抜けて心の奥に降る。
それは積もってもすぐに溶けてしまう。
手のひ
らで捕まえた、降りはじめの雪みたいに。
その儚さに、私はまた切なくなる。

「私も愛してる…」
私とひとつになっている太郎くんの肩をギュっと抱いて、甘すぎる動きの中、私も言葉にする。

「涼子だけ…ずっと愛してるから…」

無くならないように、消えないように、途切れないように、何度も言って欲しかった。
腕の中にいる太郎くんを確かめるみたいに、強く抱きしめた。
 

ラブで抱きしめよう
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