ラブで抱きしめよう

☆8 卒業

   

勿論クリスマスも一緒に過ごした。
太郎くんと私の誕生日は、なんと2日違いでおまけにクリスマス間近だった。
彼が20日で、私が22日。なのに星座は違うんだよね。
クリスマスはお誕生日も兼ねて、本当に盛大にしちゃった。

16歳と、18歳になった。
そしてホントに、ずっと一緒にいられたらいいなって思った。


「ちょっとアレ、どうなのよ?」
友人たちに言われても、止まんないもんはしょうがないもん。
かなり失笑されてたと思う。
卒業式の日、みっともないぐらいに私は泣いてしまった。
それも、太郎くんに抱きついて声をあげて号泣。
たぶん太郎くんはその後、有名人になったと思う。

「あ〜ん太郎く〜〜〜ん、ぐすっ、あーん」
「よしよし」

太郎くんは笑いながら、大泣きする私の側にずっと付いていてくれた。
卒業式の後、なにか会があったみたいだけど、私はぶっちして太郎くんと帰った。
周りも、しょうがないなって感じだった。

家に着いても、しばらく私はぐずぐずしていた。
太郎くんはずっと「よしよし」しててくれた。
「卒業だなぁ…涼子ちゃん」
ベットに腰掛けて、私をゆるく抱きしめながら太郎くんは言った。
「涼子ちゃんのいない学校なんて、想像できないなぁ」
太郎くんはため息をついた。
「…太郎くんと、もう毎日会えなくなるかなぁ」
私は言った。
「じゃ、春休みは毎日会おう」
太郎くんは私のおでこにキスした。

「制服姿の涼子ちゃんも、もう見れないのか…」
太郎くんが私の肩に手をかける。
二人とも、まだきちんとブレザーを着ていた。
おでこにある太郎くんの唇が、まぶたに移る。
私の涙をそっと舌で舐める。
…頬にキス。
私は自分の唇を舐めた。
太郎くんの指が、濡れた私の唇に触れる。
親指が、私のあごを撫でる。
私は太郎くんの人差し指で、顔を上げられた。

―― 太郎くんの唇が、そっと私の唇に重なる。

このキスが、大好き。

深く重なってから、緩く触れる位まで離れる。
離れたときにお互いの唇が開いて、また重なるとき…更に深くなる。
そして体中が、どんどん甘くなっていく。
全身が、太郎くんに愛される準備を始めてる。


太郎くんが、私の制服のシャツのボタンを外す。
もう何度も太郎くんに脱がされたシャツ。
それも、今日で最後になる。
おへその辺りまでボタンを外すと、太郎くんはゆっくりと私のシャツを開いてく。
キスしたまま、太郎くんは私のブラジャーを乳房の上まで上げた。
制服のまま、乳房だけが剥き出しになる。
「んんんっ…」
太郎くんの指が、私の両方の乳首を触った。
(あぁん、…気持ちいい…)
乳首の先っちょ、すごく感じちゃうの。
太郎くんは、それをよく分かってる。
手のひらで乳房を持ち上げられながら、親指で乳首を刺激される。
「はぁっ、…んんっ…」
唇は太郎くんに塞がれてるのに、声が漏れちゃう。

太郎くんに押し倒された。

太郎くんは私の膝を両手で掴んで、そっと開いていく。
下着をつけているのに、その上からでもバレちゃいそうに濡れてた。
脱いでいない分、なんだかいつもより余計に恥ずかしい。
「…恥ずかしいよ、…太郎くん…」
私はもっと脚を開かれる。
(いやぁん…)
制服を着たままおっぱいだけが露出してる自分がいやらしくって、興奮してくる。
太郎くんは、ショーツの上から私のあそこを触る。
「あっ、…はぅっ…」
ショーツとあそこが、ぴったり貼り付いてしまうのが自分でも分かった。
太郎くんは何度も私を撫でる。
「うっ……うぅぅっ…やんっ…」
「涼子ちゃん…」
「んっ……」
「涼子ちゃんの、脱いでないのに透けて見えるよ…」
「いやぁ……やんっ…」
(もう、超恥ずかしい…)
「いっぱい濡れてるんだね」
「ふ…、うぅんっ…」
見られてることで、ますます私は興奮した。
太郎くんの指が、私のショーツを横からずらす。
あそこが、急に空気にさらされる感じがした。

「あぁぁぁぁんっ……」

太郎くんはショーツをずらして、私に指を入れてきた。
「あっ、…はぁあぁんっ!…」
指はきっと奥まで入ってる。
「んんっ、…んっ、…んあぁっ…」
太郎くんの指が、ゆっくり出たり入ったりしてる。

あ、抜けちゃいそう…
「はぁぁんっ!…んんっ…」
また奥まで、ゆっくり…入ってきてる…

「涼子ちゃん」
「ん…?」
「すっごい、やらしい…この格好」
そうだよね…。
制服を着たままおっぱいだけ出して、脚を開いて指入れられちゃってるんだもん。
パンツだって、まだ脱いでない。
「恥ずかしい、よ…。太郎くん…ああん」
こう言ってる間も、私の中に太郎くんは指を出し入れしてる。
「今日で高校生の涼子ちゃんも見納めだから」
「はぁっ…、うぅんっ…」
「制服で、しちゃおうかな…」
指の動きが、速く、強くなる。
「あぁっ!…、あ、あ、…あぁ、はぁっ!」
クチャクチャって、私の音が響く。
「あ、あ、…あ、あ…やっ、あっ…」
太郎くんの指先が、私の感じるところに当たる。
ギュって、自分が太郎くんの指を締めつけていくのが分かる。
(もう、…だめ…)
脚まで痺れちゃいそう。
「あぁぁんっ!…い、…いっちゃう…あぁぁっ!」

私は促されるまま、座った姿勢の太郎くんの上に跨った。
太郎くんも私も、冬服の制服を着たまんま。
だけど、ちゃんとつながってる。

「太郎くぅん…」
太郎くんとキスする。
太郎くんは私の腰に手をあてて、私は太郎くんの肩に両手を回してる。
彼の手がだんだんと私のスカートをめくっていく。
唇が離れる。
太郎くんが私の体をそっと後ろへ倒していく。
私は後ろに手をついて、背中を反らして太郎くんの上に乗っている格好になってる。
「涼子ちゃんとつながってるとこ、よく見えるよ」
「いやぁん…太郎くんの、…エッチ」
太郎くんの視線を痛いくらい感じる。
「恥ずかしいよ……太郎くん…」
「……」
太郎くんは私の両膝をつかんで、そのまま私を押し倒した。

体制が入れ替わって、太郎くんが私の上で動く。
「あっ、あっ、あっ…た、太郎くぅんっ…」
私のベッドがギシギシ音を立てる。
私は太郎くんに何度も私にキスされた。
「あ、あ、…あぁんっ」
「涼子ちゃん……」
太郎くんの動きが速くなって、そして彼は私のお腹の上で果てた。


「なんだか犯されたみたい」
太郎くんも私も汗びっしょり。
暖房を「強」にしたままだった。
中途半端にはだけた制服姿のまま、私は自分のお腹をティッシュで拭いた。
太郎くんはブレザーをやっと脱いで、シャツのボタンを外してる。
「だって制服姿っていうのもさ」
太郎くんは私をちらっと見て言う。
「記念に、いいじゃん…もう卒業なんだし」
私は乱れた服装を直しながら、起き上がって太郎くんに寄りかかる。
「いいけどさ……」
ホントにもう学校で会うことはないんだなって思うと、また泣けてきそうになってくる。
「なんか、やっぱりさびしいな」
私は太郎くんに抱きつく。
「オレの方がきっとさびしいよ。涼子ちゃんのいない学校に行くんだもん」
太郎くんは私の毛先のカールをくるくる指で遊びながら言った。


これから、二人はどうなっていくんだろう。
正直言って、かなり不安。
だって太郎くんはどんどん垢抜けてきちゃうし…きっと女の子にもモテルと思うし…。

生活が変わっていくのって、どんな感じなんだろう。
きっと太郎くんも、私も、変わっていってしまうんだろうな…


「卒業しても、絶対一緒にいてね」
私は太郎くんを強く抱きしめた。
「オレこそ、心配…」
太郎くんはちょっとマジな目で私を見た。
ぱっちり二重で、近くで見ると睫毛も長いんだよね。
なんだか拗ねた子どもみたいな太郎くん。
「涼子ちゃん、カワイイからさ…」
私は笑いながら、答えた。

「…太郎くんの方がカワイイって!」



『ラブで抱きしめよう』涼子編(高校時代)
〜終わり〜

 

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